ウェブエンジニアがWindows8に注目すべき理由

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Windows8のConsumer previewが公開された。
Developer previewの頃からかなりいいOSだなーと感じていたが、Consumer previewは一気に完成度が高まったのでかなり興奮している。
Windows8は、ウェブエンジニアこそ注目すべきOSだと思っている。
自分の考えをだらだら書きだしてみる。


前提として、Windows OSというのは、歴史的に見て数字的なインパクトが大きい。
なんの根拠もないが、8もたくさん売れると思う。
そんな8が、Metro style appのモードを採用したのは、ウェブエンジニア的にはかなり重要なポイント。
なぜなら、ブラウザからウェブアプリを利用するという流れが一気に変わってしまう可能性があるから。


Windows8のMetro style appは、PCからアプリケーションを利用するという体験を変える。
ただ、全く新しいものではなく、スマートフォンで既に行われているアレと同じ。

  • Windows8のMetro style appは、ストアからダウンロードする
  • フルスクリーン、シングルウィンドウの没入型アプリケーション
  • タッチデバイスからの利用を強く意識したデザイン

とにかくMetro style appsのモードを作ってしまったのが凄い。
mac OSはLionで、mac app store、launchpad、フルスクリーンモードでこれに近いことをやろうとしたが、中途半端だった。
(ただ、今後もiOSと融合が進むと、AppleはPCを再定義してくるはず。)
つまり、デスクトップOSの二強は、既にスマートフォンと同じようなアプリの世界に舵を切っている。


そうなるとWindows8の進む道はスマートフォンと同じで、

  • app storeにアプリが溢れる
  • 有名サービスは軒並み専用アプリをリリースする
  • ブラウザからではなく、専用アプリからサービスを利用するのが当たり前となる

と考えられる。
好みの問題はあるが、大多数の人は十分な機能が搭載されたMetroアプリがあればそれを使うし、それで十分。


Windows8は、タブレットにも標準で対応してくる。
Androidタブレットを駆逐するのでは。
iPadの良きライバルとなりうる。
ヨドバシ、ビックのPC売り場で、「今話題のWindowsタブレットが◯円!」の文字が踊るのが目に浮かぶ。


ブラウザから利用するウェブアプリの存在感がなくなっていく。
スマートフォンも、デスクトップPCも、タブレットも、シングルウィンドウフルスクリーンアプリが主役になる。
既にiPhoneアプリだけのサービスは多い(Instagramとか)が、今後はアプリだけのサービスという形態は全く珍しくなくなる。
ブラウザから利用するウェブサービスの終わりが来るのでは?
フタを開けてみないとわからないが、無い話では無いと思っている。


それを見越してのことなら本当に凄いのだが、Metro style appはJS、HTML、CSSでアプリが書ける。
書けるといっても、言語的に利用可能というレベルでなく、ほとんどWebアプリ作るのと同じ。
jQuery使えるんだよ。
つまり、ウェブサービス作っている人なら、まるまるその技術を使える。
しかも、まだWindows8は正式リリースしていないので、今から始めれば発売日にStoreにアプリを並べることができる。
今から勉強すれば、エンジニアは先駆者になれる。
だから、私はWindows8に注目している。

WinJSやWinRTのドキュメントやサンプルはもうとっくに公開されているので、いじってみると楽しいよ。
http://msdn.microsoft.com/en-us/windows/apps/