パラダイム転換の話

ある方に薦められてある本を読んでいる.
その中に,「パラダイム転換」という概念が出てくる.
その本の中で"パラダイム"という言葉は,「hoge技術のパラダイムシフト」のような形で出てくる"パラダイム"というよりは,「人それぞれの立場や視点」という意味合いで使われている.
人は皆,一人一人違ったパラダイムを持っている.
今の状況があまり良くないとき,その原因を自分の外に求めるのではなく,自分のパラダイムを変えてみる.
そんなようなことが書いてある本です.

読みながらぼんやり気がついたこと

それは,丁度一年前,会社で自分の所属していたチームがなくなってしまったときのこと.
自分はそのチームに合流してまだ1年くらいでした.
尊敬できる,個性あふれるメンバーがそろっていて,毎日様々なことを学ぶことができました.
これからもっと色々なことに挑戦したい,そう思っていた矢先,解散と他部署への異動が決まりました.
別部署では,今までの人生で全く興味を持ったことがない,希望していなかった仕事が待っていました.
サラリーマンならよくある話だと思います.


ここからが,後悔していることなのですが,自分は,新しい仕事に全力を注ぐことができなかった.
まず,何をしたらいいのか全くわからなかった.
そして,いつまでたっても本気になれなかった.
そんな調子なので,新しいチームのメンバーともなかなか馴染めなかった.
未踏に応募した理由の1つは,当時の仕事や環境から抜け出したかったからです.


多分,当時の自分はパラダイム転換ができていなかったのだと思う.
元々ソフトウェア技術者だったのが,いきなり別の職種になってしまった.
それなのに,自分のパラダイムはソフトウェア技術者のままだったから,何をやってもうまくいかなかった.
だって,新しい仕事はソフトウェアの開発ではなかったのだから.
あの時,自分を客観的にコントロールして,職場での自分をパラダイム転換させることができていれば,今とは違った道があったに違いない.
あの仕事からは,もっと学ぶことがあったと思うし,楽しめたとも思う.
それでも,自分はソフトウェア技術者というパラダイムに固執していた.
結果,周りが見えずに上手く回らなくなってしまった.


とはいえ,あの時に戻りたいとは全然思っていません.
もう一度やり直したい系の後悔はしない性格なので,これから取り返したいと思っています.
そして今の自分は,ソフトウェア技術者というパラダイムに固執はしていません.
多分,今あの時の仕事に戻ったとしたら,楽しくやれる自信はあります.
この半年くらいで,想像していなかった方向に自分が変化していることに少し驚いています.


7つの習慣―成功には原則があった!
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